社畜よ、武器を持て【未払い残業代請求裁判ブログ】

未払い残業代請求と解雇無効確認の裁判中の元社畜によるリアルタイム奮闘記! 今まさにブラック企業で働いている方、これからブラック企業と闘わんとしているあなたへのバイブルにも!

これまでの経緯10 会社に質問書をぶつける

こんばんは。元社畜です。


リアルタイムでは、もう1週間ほどで第1回目の裁判期日がやってきます。ワクワクしています。 


では前回の続き


労働基準監督署に頼るのはやはりまだ働いているという中では厳しいという現実を突きつけられた。


とりあえず自分達でやれることをやるしかない。


会社から出してきた雇用契約書への質問書を作ることにした。


だいたいのひな形は松田さんが作ってくれていた。会社が提示してきた雇用契約書によく目を通すと不可解な部分が沢山出てきた。そこに日頃から疑問や不満に思っていた部分を足していき完成した。




N社御中
                                                平成28年〇月〇日

雇用契約書締結に関する質問書

1.就業場所について
勤務場所が本社及び各営業所となっていますが、本社に出社後に各営業所に出社する業務形態となる為、就業場所を本社とする修正をお願いします。

2.賃金について
従来の給与明細より基本給、調査補助給、職務手当、住宅手当、資格手当、通勤手当の内訳を変更した理由について説明をお願いします。

3.職務手当について
固定残業代を職務手当として支給している旨の説明は入社前、入社後共に無く、先般の面談時まで何も話はありませんでした。今回、職務手当を固定残業代とする理由について説明を求めます。

4.みなし残業代について
基本的に本社と営業所での勤務で、顧客訪問時も携帯電話で常に報告、連絡が取れる状況です。原則直行直帰も禁止されております。やむを得ず直帰する場合も必ず連絡をし許可を得ています。このような勤務状況でみなし残業を適用出来る理由の説明をお願いします。

5.年間休日について
年間休日105日との事ですが、現状では公休日の社内カレンダーの開示も無く、105日の休日を取れている社員はほぼ皆無と思われます。休日の不足分について今後どの様に取得管理をするのでしょうか。

6.休日について
雇用契約書の記載では水曜日のほか1日となっていますが、現状は休日が隔週で1日と2日になって祝祭日の振替もありません。記載と実態が異なりますが、今後は週休2日となり祝祭日は振替も取れる認識でいいのでしょうか。

7.休憩について
現状休憩時間は営業所での待機となっており、お客様や業者の来所があれば休憩時間でも対応しています。火曜日、水曜日は当番で1人での待機勤務が常態化しており休憩時間は手待ち時間となっています。このような状況でも休憩時間となるのか回答願います。

8.各種規定について
雇用契約書内で各種規定の存在が書かれていますが、確認できる資料がありません。
就業規則、賃金規定、退職金規定等の開示すべき規定すべての開示を求めます。


上記については書面での回答をお願いします。

以上





1と4についてはみなし労働(みなし労働については説明の回を取ります。)を言ってきた場合の対策として。


2と3については給料の総額は変わっていないが、内訳が変えられていたのだ。職務手当を固定残業代およそ60時間とした時に、時給換算すると最低賃金を大きく割ってしまうので他のところから職務手当に持ってきたのだ。



ずいぶん乱暴なやり方をしやがるw



5と6については休日が全然取れていなかったのこともありこの際ぶつけることにした。


7について、牛丼チェーンとかで問題となったいわゆるワンオペ状態で、休憩が取れていなかったので。(これもまた説明の回をとります)

8についてブラック企業にありがちなのだが、就業規則ですら開示されていなかったのでこの際に規定のあるもの全て開示を求めることにした。



この質問書を出せば会社にとってみれば少し社員が楯突いてきたという気持ちにはなるだろう。
もう後には退けない。
しかし労基署につつかれて会社が社員にお願いする形で雇用契約書を作成する、これは契約であり社員が慎重になるのはある程度は認容するところであろう。

ブラック企業で働き労使関係、上下関係に相当な優劣がある時、会社に意義を唱える場合にはこうした切り口となるきっかけや口実、大義名分が何より大切になる。


今がその時なのだ。
この機を逃せばずっと会社の言い成りに飼われ続ける。


俺達は完成した質問書を総務課長の山下に提出し、会社の出方を待つのだった。


次回は固定残業制度について説明します


これまでの経緯⑨労働基準監督署の壁

こんばんは、元社畜です。


今日は労働基準監督署のお話です。

労働基準監督署はいわば労働問題における警察署みたいなところです。



労働基準監督署は今もいろいろとお世話になっていますが、最初の対応には行政の壁というものを痛感しました。





では、前回の続き。



過去分の給料明細を各々準備し約束の時間に労働基準監督署の前で3人で待ち合わせ。集まったところでいざ!

どうされました?


電話でお願いした松田です。


そこにお掛け下さい。労働者の方でよろしいですか?どちらの会社さん?


そうです。N社です。


N社さんですか。前にも来られてる方がいますが違う人?それはご存知ですか?


はい、知っています。


じゃあ、別件ってことでよろしいのかな?


そうですね。


内容はどのようなことですか?


残業を毎月しているのですが、残業代が未払いなのでそれを払うように指導していただきたいのですが。


ご自身では請求されましたか?


いいえ。

在職中なので、なかなか直に請求するっていうのはちょっと...難しい部分があって。


ああ、在職中なんですね。退職される意思はありますか?


まだちょっとすぐにはなんとも。最終的にはそうなるかもしれないとは思いますが、是正されるのであれば続ける選択肢もあるかと。

これ、僕がそれぞれのタイムカードを入手して、それを元に残業時間と割増賃金を計算したものなんですけど。あと、これが皆さんの給料明細です。


ああ、はいはい、ちょっと見ますね。


見ていただくと分かると思うんですが、それだけの残業をしているにも関わらず毎月毎月同じ給料が振り込まれているんですよ。


たしかに残業時間すごいですね(笑)
100時間超える月なんかもありますね。給料は毎月定額なんですね。これを見たらまあ確かに言わんとすることは分かります。


ですよね。なんとかならないんですか。


では少し手続き上のお話をさせて下さい。


はい。


まず労働基準監督署が受け付ける方法としては、情報提供と申告というものがあります。

情報提供というのは文字どおり、違反をしている会社の事実や裏付ける資料などを提供してもらう方法でこれは匿名ですることができます。原則会社にも誰が通報したのかは分からないようにできます。

ただし情報提供をいただいたからといって、労働基準監督署としては必ず調査に動くとは限りません。動かない可能性もあります。他の会社さんで優先すべき悪質な労働問題があればそちらを優先するので、動くとしてもいつになるか分かりません。匿名通報ですので出来ることも限られてしまいます。あなた方に絞って払うようにいうことも出来ないわけです。なおかつ通報者さんに経過や結果をお伝えすることも原則ありません。


次に、申告という方法です。これは住所氏名を明らかにしていただいた上でしていただく必要がありますがこれは基本的には調査に行くことになります。会社に誰が申告したか分からないようにやってほしいと言われればそのようにやりますが、名前を出すより効果は薄くなります。分からないようにやっても、会社側には誰が申告したかだいたい分かってしまうことが多いと思います。


なるほど。うーん、なかなか悩ましいですね。

どちらか決めないといけないのか。

名前を出すのはちょっとなぁ。
 

それとですね、会社側がいろいろと残業を否定してくることがあるので。例えばその時間は働いていなかったとか、残業を指示していないとか、事業場外みなし労働時間だとか。(事業場外みなしについてはまた別の機会に書きますので割愛。)

労働基準監督署としては確実にここは残業時間だということで認めさせられるという部分でしか、払うように指導出来ないので、実際の計算額よりぐっと少なくなる可能性が高いです。

ですので残業代の未払いについては、民事訴訟で請求していただく方がいいと思いますよ。

情報提供や申告したからといって、民事訴訟が出来なくなるわけではないのでしていただいても構いませんが。


3人で方向性を打ち合わせるも答えは出ない。

ちょっと今日結論を出せそうにないので、相談してまた伺うようにします。ありがとうございました。

労働基準監督署、行政の壁に跳ね返されるのだった。


つづく。

長文になりました。お読みいただいた方ありがとうございます。

次回は質問書について書きます。



これまでの経緯⑧仲間は数より質、リスクは最小限に。

旬なテーマだとおもうんだけどなぁ。文章が下手すぎるのか。

考えてた以上にPVが伸びない(><)
とりあえず頑張って更新していきます。


では、前回の続き。


取り返してきたよ!


翌日、松田さん磯野雇用契約書を取り返したことを報告。もちろん2人もまだ提出していない。


で、どうする?これから?


俺はまだ請求すると心に決まった訳じゃないんだけど、一応前向きに考えることにしたよ。でもすぐに会社辞めてって訳にはいかない。


分かります。すぐにって訳にいかないですよね。


とりあえず3人とも今の雇用契約書は納得説明があって納得いくものになるまで断固拒否しよう。


それで時間を稼いでどうするか考えましょうか。
あまり会社で話していては怪しまれるので、3人のLINEグループ作ってそこで相談しましょう。


あ、僕らの他にも提出してない人がいるみたいだよ!〇〇とか△△とか。仲間に入れる?


うーん、すぐにひよってしまうかもしれない人達を入れるのは自分達の首を絞めるんじゃない?
仮にいざ残業代を請求するってなった時にあまりに額が多くなりすぎると会社も及び腰になって取れるものも取れなくなるかもしれないし。まずは、この3人がうまくいくことだけを考えよう。


そうですね。

うん、そうだね。

雇用契約書出さないのはいいとして、多分すぐ催促してくるよね。あまり時間は無い気がする。

じゃあ質問書を作りませんか?僕達が疑問に思っている部分や不満に思っていることを文書にしてぶつけましょう。口頭では誤魔化しがきくので、回答書として返してもらうようにしましょう。

それでいこう。

いいですね、それ。


じゃあ僕がとりあえず作って送るので、足りない部分や修正点をLINEで教えて下さい。

OK!
了解!


あと今後の火曜日、皆さん休みですよね?労働基準監督署に行ってみませんか?

いいですよ。

とりあえず相談だけなら。

つづく。


次回、労働基準監督署の壁を知ることになる。
















これまでの経緯⑦雇用契約書を奪還する

こんばんは。元社畜です。


来てくださってありがとうございます



前回のお話では登場人物が増えましたので、ここで整理しておきたいと思います。
(ちなみにもちろん仮名)


磯野くん
設計営業部の同僚。2歳年下。社歴は元社畜より1年長い。歳も近く仕事でもお互い助けあってきたので1番親密。社歴が長いので一応先輩。

松田さん
営業設計部の同僚、結構年上で歳は40代。前職ではバリバリの営業で管理職もやっていたが、不況の煽りを受け、ゼロスタートで転職してきた。入社して半年ぐらい。なので結構年上だけど仕事的には後輩。
個人的に勉強しているようで、労働法規や民法などに若干明るい。




では前回の続き


さあ、名前を書いて提出してしまった雇用契約書を取り戻さなくては!おそらく総務課長の山下が持っているはずだ。


ただ、これが簡単そうでなかなかタイミングや切り出しが難しい。


こういう動きが直属の上司である営業設計部の後藤部長、会社の体制にすっかり染まっている入社歴の長い社員達に勘ぐられるのは非常に厄介なものである。


現時点でなにか体制批判者、造反者のような見られ方が広まるのは、身の振り方が定まっていない以上はとりあえず避けたい。


機を待つ。

山下課長がいて、後藤部長や他の社員も殆どいないタイミング。



なかなか来ない。



3日、4日、5日...。



早く取り戻したい。あんなものを持たれている状態が続くのは本当に好ましくない。


1週間以上待ちようやくそのタイミングがやってきた。この機を逃してはいけない。山下の席まで急ぐ。

山下課長、今ちょっといいですか。

はい。どうしましたか、俺さん。

この前社長に提出した雇用契約書、お持ちですか?

はい、私が持っていますよ。

あれなんですけど、よく内容確認していなくて。一旦返して欲しいんですけど。内容確認したらお返しします。まだ出していない人もいるみたいですし問題無いですよね?

そうですか。では一度お返しするので内容確認したら返して下さい。必要ならコピー取って構いませんよ。

(雇用契約書を受け取る。受け取ればもうこちらのものだ)

ありがとうございます。仕事もあるので空いた時間で内容確認するのでしばらく時間下さい。

分かりました。


確認する。
日付はまだ記入されていない。であれば会社もコピーを取っていないはず。一安心。
その足でコピー機へ行き、コピーを取る。

そして、、、

原本をシュレッダーにかけ抹殺!

こんなものは存在しててはいけない。返すつもりもない。これでもうこの雇用契約書は消えた。


あとは野となれ山となれ、その後の対応はこれから考えよう。



次回に続く。

ちょっと余談 失業保険の仮給付の話

こんばんは。元社畜です。  



1月19日は失業保険の第2回認定日でハロワークに行ってきました。


裁判で解雇が無効になれば、解雇が無効になった日までずっと働いてたことになりその間の給料も発生するという状況なのですが、現状収入が無いので仮給付という形で失業保険が受給できます


通常たいていの失業者の皆さんは、毎月これだけ求職活動をがんばったけどまだ職にありつけてないというのをハロワークにアピールして認定してもらうのですが(語弊があったらごめんなさい)、不当解雇で「復職」を目指して裁判しているので仕事探しするわけにはもちろんいきません。他の仕事を探した瞬間もはや復職の意志が無いと見られ解雇を受け入れたととられてしまうからです。


なのでハローワークには、「無職だけど職も探さず1ヶ月ぷらぷらしてました」とドヤ顔で報告しにいくわけですw(実際には何かとそれなりに忙しいのですが)

するとハローワークから「近日中に今月分の振込みします」ってなるわけです。


市民権を得たニートって感じで複雑な気分です( ̄▽ ̄;)


それと、あくまで仮給付なので、解雇が無効になって会社からその間の給料が入ってこれば全額返金しないといけないので、まあ無利息の借金みたいなものでご利用は計画的にです
(裁判に負けたら通常の失業給付として扱われるのでその際 は返さなくていいです。)


このあたりの手続きや制度の詳しい話は時系列を追ってまた書くことになります。


では、次回の更新はまた、「これまでの経緯」の続きに戻りたいと思います!

これまでの経緯⑥雇用契約書の罠

どうも、元社畜です。

現在に追いつくまでにはどんどんブログ更新をしなければ( ̄▽ ̄;)



ここで記事に移る前におさらいも兼ねて、もう少し自分のことを明かしておきたいと思う。


HN  :社畜(文章中は俺、俺さん、俺君)
性別:♂
年齢:30代前半
経歴:私大の法学部卒業後、士業関係(いわゆる代書屋)の仕事を6年間した後、平成25年に今裁判で争っているN社に転職。営業と建築設計の仕事に従事していたが、平成28年10月突如解雇される。


こんなところでしょうか。何か質問があればコメントを頂けたらお答えできる範囲で答えたいと思います。




さて、前回の続き。

36協定に署名をした数日後の話です。
ちょうどこの頃は夏のボーナスの時期でした。

N社では社員1人1人がマンツーマンで社長と面談をした後、社長から手渡しでボーナスを渡す慣行があった。朝から決められた順番で10分から20分程度面談していき、主にそれぞれ個人抱いている近況や問題点、業務改善案などを話をする。
全く大きい会社ではないので夕方で全員終わる。


俺の順番はかなりはじめの方だった。

この席で社長から、

今までこういう堅苦しいことは嫌いでやってこなかったけど、先般の労基署から指導があって雇用契約書を作ることになった。これがそうなんだけど、ここに載っているとおり待遇としてはこれまでと何も変わらないから、ひと通り読んで名前を書いてくれ。

おそらく労働基準法第15条違反の是正勧告があっての思惑だったのだろう。

第15条  
  1. 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

つまり、本当は雇う前に賃金や労働時間などの条件をきちんと書面にて通知しとかなければいけなかったものをやっていなかったので、雇用契約書を作ることでこれに代えようというというわけだ。


雇用契約書にひととおり目を通す。一見すると、当然確かに給与額なんかの総額の数字は何も変わりは無いように見える。


本当に何も変わらないんですね?


もう一度よく確認をしてペンを取る。


あ、日付は総務の課長の方で書くから名前だけ書けばいいから。日付は空欄にしておいてくれ。


少し疑問には感じたものの言われたとおりに従ってボーナスを受け取る。


ありがとうございました。では失礼します。


俺の面談は終了、仕事に戻る。他の同僚も順番に次次と面談をしていく。


俺が仕事をしていると、俺のあとに面談を終えた同僚2人から声を掛けられた。

松田さんと磯野だ。


俺さん、ちょっといいですか?

ちょっとここではアレなんだけど。

うん、じゃあ休憩所いこうか。
(´-`).。oO(おおかた、どうせボーナスの額かなんかでも確認でもしてくるんだろうな)



場所を移し、

なんだった?

俺さんも社長から面談で何か渡されましたよね?

ああ、雇用契約書ね。

中身ちゃんと見た?

見たよ。
問題無さそうだったからその場で書いて出しちゃったけど。

え、もう出したんですか?
出したの?

え、2人は出さなかったの?なんか問題あった?

ほらここ、給与内訳の職務手当のとこの横に小さな括弧書きで、

(法定時間外労働の割増賃金として支給、およそ60時間分)

本当だ。なんか書いてあるね、どういうこと?

これ給与の総額はこれまでと変わりないんですが、毎月の給与の中に残業代がすでに含まれてるように書いてきてるんですよ。定額残業制度というものです。これまでは残業代が発生しているけど支払われなかてこなかった、これからは60時間分残業代が給与に含まれてることになります。

日付を空欄にするように言ってきてるから入社時の日付にして最初からにするためかもね。

全然気が付いていなかった...。何も変わらないと言われたのに。


実は僕達これまでの未払い残業代を計算したんです。俺さんの分もです。
俺さんは2年分でそれぞれざっくり400万以上あります。磯野さんも。僕はお2人より浅いのでもっと少ないですけどそれでも結構あります。


えっ、そんなに?


僕も驚いたんだけど計算すると確かにあるみたい。

率直に言います。3人でこれ取り戻しませんか?


えっ?えっ?

 
これ雇用契約書出してしまうと、毎月60時間分の残業代が無かったことになります。



これまでの残業代を請求するってこと?
 

そういうことです。
やろうよ、俺さん。


それって最終的に会社を辞めることになるのは明白だ。
請求したからといってそんな金額を、はいそうですかって、すぐに支払うようなことは絶対にないだろう。

今、答えなんて出せるわけがない。

ごめん、ちょっとすぐには決められない。とりあえず俺は雇用契約書は取り返してくる。この件についてはまた話そう。

そうですね、分かりました。声かけてください。

俺さん、もう僕達はやろうと思ってるから。


そんな話をしてその場は解散することにしたのだった。

これまでの経緯⑤過半数代表者になっちゃった。

さて、労働基準監督署からの是正勧告で、会社がついに動きに出ることになります。


労基署の調査が入り数日後、俺が外回りを終え本社に戻ると待っていたように総務部の課長と直属の上司である営業部の部長が声をかけてきた。


「まあ、建前みたいなものなんだけど、急いで労基署に出さないといけないからこれにサインして提出して欲しい」

 

渡されたのは36協定のひな形だった。
会社は労働者側の過半数代表者に俺を選んできたのだ。今考えると笑える話だ。


なぜ俺に会社から白羽の矢がたったのかであるが、課長以上は管理監督者であり会社側に近い存在で代表になるのには問題があること(法律上厳密にいえば違うのだが、会社はそう思っていた)、それを除くと3年とはいえ若手社員の中で社歴が長い方であったこと、これまで会社や上司の意向に忠実で(表面上はw)まじめに取り組んできたこと、どの社員とも円満で社内では信頼が厚い方であり、仮にこの36協定が他の社員に明るみになっても文句が出ないと踏んでのことと思われる。


俺は辞めた社員2人からの未払い請求や申告の件もあり、ここでこれを拒んで会社から何か謀反を企てる予備軍だと思われるのはその時点で得策ではないと考え、俺は署名をすることにしたのだった。


36協定がなんたるかは知っていたし、過半数代表者は文字通り、労働者から民主的に選出されなければならず会社が指名して締結させたとしても後に無効だなんだと訴えれば簡単に潰せるという思いがあった。

 

内容的には通常のひな形でありとりあえず問題がなさそうだったため、署名し印鑑をつき控えのコピーをとり提出をしたのだった。

 

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