【パタハラ裁判やってます】〜本人訴訟、しあわせのチカラに〜

全方位型労働被害者、元社畜による実話を元にした実話です。ブラック企業で働いている方、これからブラック企業と闘わんとしているあなたへのバイブル

第106話 ファイナルアタック

証人尋問に引き続き、弁論準備期日(非公開)


裁判官:先ほど、本日で口頭弁論終了の旨伝えましたが、後藤部長と社長の尋問は、裁判の便宜上、とりあえず俺さんの事件での採用としております。
そのため、後藤部長と社長の尋問調書を作成したあと、他4名様の事件で後日証拠提出してもらうことになりますので、後日もう一期日弁論準備手続き期日設けます。後ほど次回期日打ち合わせさせてください。

原告代理人:そうでしたね。分かりました。

被告代理人:分かりました。

裁判官:まず原告の皆さんと話をしますので、被告は呼ばれるまで一旦退室して下さい。

ガチャ-被告側退室-

裁判官:皆さんも大体お分かりかと思いますので、言いませんが細かい部分はさておき(結果は)大体皆さんが思っているとおりだと思います。不可解に深夜残業が多い方もいらっしゃるので、そこは認定するかは分かりません。
判決となれば今回5人分ありますし、争点も多岐に渡り、労働裁判という特性上判決までにはかなり時間をいただかないといけませんし、判決をとれば判決なので皆さん思っている結果と乖離するリスクもあります。それでもやはり原告の皆さんは和解の意思はありませんか。

原告代理人:判決を希望します。

裁判官:リスクは許容する。

原告代理人:そうですね。

裁判官:例えば原告から和解内容希望できるとしてどんな内容なら和解ありえますか。

原告代理人:例えば請求額全額に遅延損害金支払ってもらって、和解日から支払い日までの利息は免除しますよとか、ある程度分割支払い応じますよとかなら余地ありますけど。

裁判官:それはちょっと無理あるかと。もうちょっと譲歩できないですかね。

原告代理人:これまで未払い残業代の支払いが一切ないことや内容からすれば判決になれば付加金が付くことも十分ある事案と考えてます。請求額満額にここまで長引いた分、遅延損害金までは譲れない部分あります。

裁判官:付加金は裁判所が認めてはじめて発生するものなので、請求内容は未払い分ですよね。請求額は例えば仮に満額まではいかなくても、ある程度請求額に近いものがでてきて和解できないというのは道義的にいかがでしょうか。
その辺りまできたら他の労働の事例と比べると十分すぎるように思うと言ったらあれですけど、そこまで判決に拘る必要あるんですかね。

原告代理人:ここまで主張証拠出してきまして、原告側としては、請求には十分理由があると思ってますし、まだ被告会社には働いている方も見えますし、同様な働き方をしている方世間にも沢山みえると思いますので判決には社会的な意義があると思ってます。

裁判官:原告の皆さんにとっては判決が大事だということですかね。支払われる金額がいくらかももちろん大事でしょうけど、重きは判決そのものにおいていると。じゃあ被告側が認諾してきたらどうしますか。

原告代理人:認諾、、、ですか。

裁判官:まあ例えば、例えばの話ですよ。原告の皆さんピンときてないかもしれないですけど、請求の認諾と言って、被告が原告の請求が正しいことを認めて裁判を終わらせるということですが、認諾調書作成して終わりになりますから判決にはならないんですが。どのみち判決にならないなら皆さんの目的に至らないわけで、少し譲歩しての和解なら被告もすぐに払うでしょうから早く回収して終わらせるっていうのも一つじゃないですか。

原告代理人:認諾の場合は仕方ないでしょうね。

裁判官:執行の問題はないんでしょうか。確実に回収できる見込みあるんですか。破産の可能性もあるわけで。

原告代理人:不動産もいくつか持っているようですし、最終的には社長の個人資産もあろうかと思いますので回収は可能と思っています。

裁判官:そうなった場合は実際回収にはすごく時間がかかると思いますが。とりあえず分かりました。被告呼んで話しますので原告は一旦退室してください。


ちょっと時間が経ってしまっているので記憶違いがあるかもしれませんが内容的には大体こんな感じです。
とりあえず弁論の終了は無かったことになった。そしてファイナルアタックなので裁判官からかなり露骨に和解迫られましたね(^_^;)
道義的にどうなんでしょうって、払うもの払わない会社に言うべきでしょ!請求の認諾なんて持ち出してこられるとは。その知恵まさか被告に与えるつもり?認諾なんてされたらブログ締まらないじゃん、なんの法的判断も下されずこの裁判の社会的意義が損なわれてしまう。

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