どうも、元社畜です。
リアルの時系列に追いつくまでにはどんどんブログ更新をしなければ( ̄▽ ̄;)
ここで記事に移る前におさらいも兼ねて、もう少し自分のことを明かしておきたいと思います。
筆者
HN :元社畜(文章中は俺、俺さん、俺君)
性別:♂
年齢:30代前半
経歴:大学卒業後、法律事務関連の仕事をした後、今裁判で争っている住宅会社に転職。営業や設計の仕事に従事していたが、平成28年10月突如解雇される。
こんなところでしょうか。何か質問があればコメントを頂けたらお答えできる範囲で答えたいと思います。
さて、前回の続き。
雇用契約書
36協定に署名をした数日後の話です。
ちょうどこの頃は夏のボーナスの時期でした。
N社では社員1人1人がマンツーマンで社長と面談をした後、社長から手渡しでボーナスを渡す慣行があった。朝から決められた順番で10分から20分程度面談していき、主にそれぞれ個人抱いている近況や問題点、業務改善案などを話をする。
全く大きい会社ではないので夕方で全員終わる。
俺の順番はかなりはじめの方だった。
この席で社長から、
社長:今までこういう堅苦しいことは嫌いでやってこなかったけど、先般の労基署から指導があって雇用契約書を作ることになった。これがそうなんだけど、ここに載っているとおり待遇としてはこれまでと何も変わらないから、ひと通り読んで名前を書いてくれ。
おそらく労働基準法第15条違反の是正勧告があっての思惑だったのだろう。
- 第15条
- 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
つまり、本当は雇う前に賃金や労働時間などの条件をきちんと書面にて通知しとかなければいけなかったものをやっていなかったので、雇用契約書を作ることでこれに代えようというというわけだ。
雇用契約書にひととおり目を通す。一見すると、当然確かに給与額なんかの総額の数字は何も変わりは無いように見える。
俺:本当に何も変わらないんですね?
もう一度よく確認をしてペンを取る。
社長:あ、日付は総務の課長の方で書くから名前だけ書けばいいから。日付は空欄にしておいてくれ。
少し疑問には感じたものの言われたとおりに従ってボーナスを受け取る。
俺:ありがとうございました。では失礼します。
俺の面談は終了、仕事に戻る。他の同僚も順番に次々と面談をしていく。
罠だった
俺が仕事をしていると、俺のあとに面談を終えた同僚2人から声を掛けられた。
松田さんと磯野だ。
松田さん:俺さん、ちょっといいですか?
磯野:ちょっとここではアレなんだけど。
俺:うん、じゃあ休憩所いこうか。
(´-`).。oO(おおかた、どうせボーナスの額かなんかでも確認でもしてくるんだろうな)
場所を移し、
俺:なんだった?
松田さん:俺さんも社長から面談で何か渡されましたよね?
俺:ああ、雇用契約書ね。
磯野:中身ちゃんと見た?
俺:見たよ。
問題無さそうだったからその場で書いて出しちゃったけど。
松田さん:え、もう出したんですか?
磯野:出したの?
俺:え、2人は出さなかったの?なんか問題あった?
磯野:ほらここ、給与内訳の職務手当のとこの横に小さな括弧書きで、
(法定時間外労働の割増賃金として支給、およそ60時間分)
俺:本当だ。なんか書いてあるね、どういうこと?
松田さん:これ給与の総額はこれまでと変わりないんですが、毎月の給与の中に残業代がすでに含まれてるように書いてきてるんですよ。定額残業制度というものです。これまでは残業代が発生しているけど支払われなかてこなかった、これからは60時間分残業代が給与に含まれてることになります。
磯野:日付を空欄にするように言ってきてるから入社時の日付にして最初からにするためかもね。
俺:全然気が付いていなかった...。何も変わらないと言われたのに。
2人からの提案
松田さん:実は僕達これまでの未払い残業代を計算したんです。俺さんの分もです。
俺さんは2年分でそれぞれざっくり400万以上あります。磯野さんも。僕はお2人より浅いのでもっと少ないですけどそれでも結構あります。
俺:えっ、そんなに?
磯野:僕も驚いたんだけど計算すると確かにあるみたい。
松田さん:率直に言います。3人でこれ取り戻しませんか?
俺:えっ?えっ?
松田さん:雇用契約書出してしまうと、毎月60時間分の残業代が無かったことになります。
俺:これまでの残業代を請求するってこと?
松田さん:そういうことです。
磯野:やろうよ、俺さん。
それって最終的に会社を辞めることになるのは明白だ。
請求したからといってそんな金額を、はいそうですかって、すぐに支払うようなことは絶対にないだろう。
今、答えなんて出せるわけがない。
俺:ごめん、ちょっとすぐには決められない。とりあえず俺は雇用契約書は取り返してくる。この件についてはまた話そう。
松田さん:そうですね、分かりました。声かけてください。
磯野:俺さん、もう僕達はやろうと思ってるから。
そんな話をしてその場は解散することにしたのだった。
つづく