残業代くださいって言ったら不当解雇されたから裁判することにした【未払い残業代請求裁判ブログ】

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『行政不服審査請求と破産債権回収編』第6話 最強の取り立て屋

そして、ふと思った。


普通徴収と特別徴収


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そもそも給与所得である未払い残業代に対する課税なのに、どうして普通徴収※1の方法できたのだろうか。なぜ特別徴収※2じゃないのか。


※1普通徴収とは、市町村から送付される納税通知書によって「納税義務者自身」が納税する方法。


※2特別徴収とは、事業主(給与支払者)が従業員(給与所得者)に支払う給与から個人住民税を差し引き(天引き)、これを「納税義務者の代わりに」まとめて納税する方法。

最強の取り立て屋

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仮に払うべきとしても特別徴収じゃないだろうか。
もし、今回の課税が特別徴収になれば、被告会社に対し持っている破産債権、判決により訴訟費用は被告の負担とすると認められた債権を市に取り立ててもらい相殺出来るんじゃなかろうか。

訴訟費用だと一般債権として債権者順位や金額に応じた配当を待たなくてはならず、回収出来るか不透明だが、税金となれば話は別だ。
市役所が優先的に有無を言わさず回収するであろう。


相殺の可否

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先生に自らの考えを伝えて相談したところ、よくまあそんなこと考えつきましたねと驚かれた。
そして、調べていただき回答をくれた。

破産手続との関係で破産債権者による相殺(破産法67条1項)が有効と扱われるためには、以下の要件を満たす必要があるとのこと。

①破産債権者が破産手続開始の時において破産者に対して債務を負担していること(67条1項)
②両債務が同種の目的を有し、かつ両債務とも履行期が到来している必要がある(民法505条1項)。もっとも破産債権の金銭化・現在化との関係で、破産手続開始前にはできなかった相殺が破産手続きの開始により可能となる場合があり、また条件付債権に基づく相殺についても破産固有の規律が設けられている。

③相殺が民法その他の法令により禁止されていないことが必要(民法509条、677条、会社法208条3項、労基法17条ほか)
④相殺が71条1項、72条1項の各号により禁止されていないこと。


どうやら
①が問題となりそうだ。

破産手続開始決定時点では特別徴収をされておらず、被告会社から俺に対しては住民税分の請求はなかった。被告会社に特別徴収義務があったとなれば、本来、被告会社は訴訟の結果、俺に対して支払うことになった未払い賃金に対応する住民税分を請求をする権利、俺からすれば被告会社に対する住民税分の支払義務があったことになる。らそうすると、破産手続き開始決定時点において、俺は被告会社に対して住民税分の債務を負担していたと考えることができるだろう。

そして③相殺禁止とする別段の規定も見当たらない。④でも禁止されていない。そうすると相殺自体は可能であるといえそうだ。

ただ、市が被告会社の特別徴収義務を認めなければ、現実には相殺まで進むことができない。
市の決定を覆す必要がある。そして、市が被告会社に対して財団債権を速やかに届け出をし回収に動いてもらう必要がある。

基本的には課税自体の取消しを求めていくつもりだが、仮に課税処分には理由があったたいしても特別徴収すべきことを予備的に主張しておくようにしたい。

市が普通徴収としてきた根拠についてもう少し掘り下げたいと思う。


つづく。




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