【パタハラ裁判やってます】〜本人訴訟、しあわせのチカラに〜

全方位型労働被害者、元社畜による実話を元にした実話です。ブラック企業で働いている方、これからブラック企業と闘わんとしているあなたへのバイブル

第16話 意外に愛されキャラ ひとりぼっちユニオン編

気掛かり

一つだけ気掛かりなこと。

俺が育休の間に、これ幸いと、会社と組合が外勤手当の制度変更の協議を再開しまとめてしまわないだろうか。

以前、人事部長と話した時、

「すぐにどうこうしようってことでも、強引にまとめようってこともないから。 せっかくこの件にこれほど関心を示していただいていることだし、何か決める前に君とはまた話をしようと思うよ」

第12話を参照


と言っていたし、ここまでは無理矢理進めるような素振りは見てとれないから信じて様子を見てみよう。 仮に俺がいない間に強引にまとめられたら、その時はその時で、その無効を争う戦いをすればいい。

引き継ぎ

そして、引き継ぎの日々はいよいよ大詰めに。

取引先にも、新担当者の紹介と挨拶に。

えー元社畜さん、お休みされるんですか!?

皆すごい頼りにしてるんですよ!

必ず帰ってきてくださいね!

意外な反応だった。

俺は取引先からすごく嫌われているものだと思っていた。

なぜなら、俺は顧客とは対等な立場だと思っていたので基本的には謙虚さはほとんど持ち合わせていなかった。 周りの同僚を見て、よくみんなそんなに下から下から話せるし、落ち度もないのに客に謝れるよなと感心していた。

俺はときたら、

値引き交渉はほとんど断る。

休日や時間外の電話はほぼ無視。(緊急やトラブルのは留守電やショートメールくるから対応。)

毎回のように見積を急ぎや短納期で依頼してくる客には、次から急ぎや期日指定をしてきたらもうやらないと返信しちゃう。

筋が通っていない人は叱る。態度が悪い客の仕事は請けない。

出来ないことは出来ない。淡い期待も抱かせることなく即切り捨てる。

こんなスタンスで仕事していたのにも関わらず、この人達は社交辞令ではなくマジで俺が戻ってくることを期待しているようだ。

俺なら俺とは絶対に仕事しないんだけど。この人達は。笑

育休から戻ってきたら少しだけ謙虚さとリスペクトを持とう。
そう思った。

時間がなくて、やはりバタバタになってしまったが、こうしてなんとか引き継ぎを終えて育休に入ることになったのだった。

つづく。

次の話を読む


前の話を読む


最初から読む