【パタハラ裁判やってます】〜本人訴訟、しあわせのチカラに〜

全方位型労働被害者、元社畜による実話を元にした実話です。ブラック企業で働いている方、これからブラック企業と闘わんとしているあなたへのバイブル

第55話 しつこい和解勧告

次回に向けた準備書面を提出し終え、期日直前、弁護士の竹下先生から連絡が。


裁判官から先生に電話があり、まだ俺の和解を迫っているとのこと。
最終判断を伝えたはずなのに...。まだ和解の話を出してくるのか。俺は気が立っていた。

法曹界の常識なんてクソ食らえ

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先生:被告も磯野さんの和解内容よりも譲歩するから俺さんと和解したいと言ってるようで。
裁判官が、俺さんが前回提出した和解条項で被告を説得できたら和解できますよね?と言っています。それで和解しないのは道義に反すると言わんばかりです。


俺:かなり強引ですね。まるで裁判で判決を求めるのが悪い事してるみたいに感じますよ。最終判断を伝えてくださいと言われて伝えたあとにまだ強引に推し進めようとするのは道義的にどうなんですかって感じです。


先生:解雇のままじゃ転職も出来ないので緊急性が高いということと、解雇の件は早く手をうって、残業代の方を主に裁判を進めていきましょうってことだと思います。
裁判官自ら電話してきて被告となんとか話をつけたいと言っていますので相当和解決着を望んでいいますね。
労働裁判は大半が和解で解決するものですし、私も賃金6ヶ月分で和解出来るのであれば金額も水準以上で悪い話じゃないですし、検討には値するかなと感じています。


俺:いやいや、先生はどちらを向いて仕事しているんですか?裁判官と一緒になって僕を説得するなんて先生は裁判所の弁護士ですか?
良かれと思って言っていただいているのは分かってますが、解決の大半がこうだとか、水準がどうとか、法曹界の常識は僕には関係ないんです。
僕の真意を本当に理解しているなら、変な期待を被告や裁判官に与える前に断ってほしいぐらいですよ。


先生:すみません。もちろん提訴した以上、判決を求めることは当然のことですし、断ることも可能です。最終的には依頼者である俺さんの判断を尊重します。内容をお伝えして、経験則から助言をさせていただき、判断を仰ぐことが弁護士としての務めでして。 この話はすぐ断りますね。


俺:熱くなってしまって申し訳ありません。先生の仕事も分かっています。少し時間を下さい。
裁判官には和解の是非については次回期日に原告本人も出席するので直接原告本人が裁判官と話したいと言っていると伝えておいて下さい。


先生:分かりました。そのように伝えます。



疑心暗鬼

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苛立ち疑心暗鬼になっている俺がいた。先生にまで嫌な態度であたってしまった。 

磯野が和解した時に予見はしていたのだ。安く和解出来る磯野をまず和解しておいた上で、値を釣り上げて和解を持ちかけてくることは想定内のことだ。
しかし、小出しに値踏みをするような、ただ傷口を浅く、丸め込めればいい。会社のそういうの反省の欠けらも感じられないやり口にやはり我慢が出来なかった。
裁判所も法的な検討判断をしたり判決を書くのが億劫なんじゃないかとさえ思えてしまうし、先生も裁判所からの圧力に日和ってしまったのかとも思えてしまった。
事なかれでなんとなくみんながうまくいった感じに終われというのか。そんなのは納得ができるか。

しかし裁判官も人なのだ。和解を蹴ったら、もしかしたら本当にバックペイを制限してくる可能性もあるかもしれない。


何を信じればいい。


そして期日までどうするべきか考えに考えた、悩み出した答え、、、。


つづく。

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