【パタハラ裁判やってます】〜本人訴訟、しあわせのチカラに〜

全方位型労働被害者、元社畜による実話を元にした実話です。ブラック企業で働いている方、これからブラック企業と闘わんとしているあなたへのバイブル

第56話 判決にこだわる理由。

先生からの連絡後から期日までの間、今一度整理し見つめ直し考えてみることにした。


俺が判決にこだわっている理由についてや、今後について。

金銭解決は当事者しか救われない

本件は固定残業制度を含む雇用契約の不利益変更に応じないこと、また本来当然発生している残業代を請求した事に起因する報復的な解雇であると思っている。

これが、なし崩し的な和解により密室で内々に解決してしまうことは、物言う労働者を使用者が解雇することに非難はあるものの、ある程度のところでは金銭決着が出来るという被告に誤った認識や前例を与える危険性が内在していると思う

今回程度かあるいはそれ以下の金銭的な負担を受け入れれば独善的に解雇できることとなるため、同様の事案を再発させる危険性を伴っているのだ。

例えば、今後、人件費を削減したいと会社が考えた場合、全体対して不利益変更を行い現在将来の賃金を削減したうえで、一部の反発者に対しては追放して和解金を支えば済んでしまう。
削減額が和解金額を上回れば利を産むことになり、正式な整理解雇の要件や手続きを踏まえなくても使用者の事情でそうした経費削減が可能になるからである。

こうした事例が繰り返され正当化されれば秩序雇用安定性を大きく損なうことになる。

もはや杓子定規な当て嵌めによる相場的な金銭和解すればよいという事件では無いと考えるのである

故に、判決としてきっちり世に出すことが必要だ。

今回のケースでの、退職願の撤回、或いは錯誤無効の可否についてもどういった法的判断が出るのか、今後の人のため判例として遺しておきたいというのもある。

そうだ、ここだったんだ。お金ももちろん重要な要素ではあるが、それ以上にこういった気持ちが大きい。


ただ、親族を含め今の自分の状況を心配している人なんかもいる。納得のいく判決が出なかった場合には控訴することも考えなければいけないと思うと心が痛い。


次の話を読む