【パタハラ裁判やってます】〜本人訴訟、しあわせのチカラに〜

全方位型労働被害者、元社畜による実話を元にした実話です。ブラック企業で働いている方、これからブラック企業と闘わんとしているあなたへのバイブル

第90話 社内ルールは守る為にあるものではないらしい。

後藤部長主尋問つづき


被告代理人:営業社員に方の具体的な仕事の流れですけど、一人のお客さんを契約とるというのが最終の目標ですよね。

後藤部長:はい。

被告代理人:そこに向かって具体的にどんなことを一般的にやるかというのを概略ご説明いただけますか。

後藤部長:展示場とか、いろいろ問い合わせとかありますので、自分で訪問してお客様の話を聞いて設計というかプランニングですね。依頼を受けたらそれを自分で設計して提案して気に入っていただいたら順次進んで契約に持ち込むというのが仕事です。

被告代理人:そうするとプランニングするときに何か簡単な図面を作ったりするんですか。

後藤部長:はい。

被告代理人:それはいわゆる平面的な間取り図みたいなものでしょうかね。

後藤部長:そうですね。簡単な間取り図です。

被告代理人:これは手描きするんですか。

後藤部長:はい。手描きして、そのままお客さんに見せることもありますし、CADで描いたりして見せます。

被告代理人:その図面はいわゆる建築確認申請とかに使う図面ではないんですよね。

後藤部長:ございません。

被告代理人:契約して実際に(建築確認申請に使用するような)図面を作るのは誰ですか。

後藤部長:外注の設計事務所です。

-中略-(簡単な仕事だという主張が続きます。)


被告代理人:業務標準書というものが作られているようですが、これがあることはお分かりですよね。

後藤部長:はい。

被告代理人:これは誰が作られてるんですか。

後藤部長:私が作りました。

被告代理人:これはどういう目的で作られているんでしょうか。

後藤部長:何か基準になるものが一つぐらいあってもいいだろうということで作りました。

被告代理人:この業務標準書で細かいことも書いてあるようですが、そのとおりやらないと駄目だよという趣旨のものなんでしょうか。

後藤部長:違います。

被告代理人:営業社員の方はこれを参考にしてやってくださいよと、そういうものでしょうか。

後藤部長:本当、その程度のものです。

被告代理人:例えばこの標準書に書いてある手順だったりやり方と違っていたら、後藤さんが逐一チェックして、これはちゃんとこのように是正しろみないなそういう指示とか指導をするんでしょうか。

後藤部長:ありません。

被告代理人:会社ルールというペーパーもあることは分かりますか。

後藤部長:はい。

被告代理人:これは何のために作られているんでしょうか。

後藤部長:朝礼で読み上げたりとか、社会人としての礼儀作法とか身につくようにという意味合いです。

被告代理人:マナー、接客、それについてのガイドラインというか、参考にしてやりなさいよ。こういうことですか。

後藤部長:はい。

被告代理人:これもルールに書いてあることやれてるか上司がチェックして、やれてなければ何か注意するとか指導するとか、こういうことはあるんですか。

後藤部長:ありません。

被告代理人:後藤さん自身は部長ということですが、営業社員に対しては、後藤さんがやっていることは具体的にどういうことでしょうか。

後藤部長:社員に対してですか?

被告代理人:ええ。営業社員の皆さんに対して後藤さんが上司として具体的にどんなことをやっているんでしょうか。

後藤部長:相談を受けたりすれば、アドバイスしたり、同行してほしいと言われれば同行もします。

被告代理人:営業社員の方には携帯電話が与えられていますが、これはどういう目的で営業社員さんはお持ちになっているんですか。

後藤部長:もともと個人の携帯使って仕事してたんですけども、そういう費用負担が大きくなりましたんで、社員から会社にお願いして会社の携帯が預けられました。

被告代理人:これは、会社、例えば、後藤さんあるいは社長からやっている作業について逐一報告を求めたり、あるいは業務についてこれをしろというような携帯で連絡するという形で使っているんですか。

後藤部長:違います。

被告代理人:営業社員さん達は具体的に何で携帯を使うんですか。

後藤部長:営業ですので、お客さんへの連絡が主です。

被告代理人:パソコンが展示場にあったりするんですが、このパソコンは日報を送ったりにも使えるわけですよね。

後藤部長:はい。

被告代理人:そうすると、営業社員さんに、後藤さんから今日このお客さんについてはこうしろとか、明日はここ行けとかそういうことをメールで指示したりすることはあるんですか。

後藤部長:具体的にはありません。

被告代理人:名刺のことで伺います。
モデルハウスというか展示場を営業所的に表示したような名刺を社員に持たせることあるんですか。

後藤部長:はい。

被告代理人:どうしてそういうものが持たされるんですか。

後藤部長:営業しやすいようにということだと思います。

被告代理人:お客さんからみると、展示場に行けばその社員さんとコンタクトできると、こういうイメージにしておいた方がいいだろうということでしょうか。

後藤部長:はい。

被告代理人:会社としてはそこに常にいろという趣旨ではないわけですね。

後藤部長:はい。

被告代理人:訪問営業ありますよね。外へ出ていろいろなとこ訪問してセールスをかける。これはどこへ行くとか何時頃行くとかいうのは誰が決めているんですか。

後藤部長:本人です。

被告代理人:後藤さんはこの時間帯に行けとか、あるいはこの地域に行けとかそういう指示はしてないんですか。

後藤部長:基本的にはありません。

被告代理人:一般的に例えば平日であると、今、昼間ってほとんど家にはみえませんよね。

後藤部長:はい。

被告代理人:そうすると一般的には夜行くことになるんですか。

後藤部長:そうですね。やはり、それを自分で考えて、このお客さんは仕事がこうだからこのくらいの時間に行った方がいいだろうと、そこを工夫して動いています。

被告代理人:本社に、行き先なんかを会社に知らせておくようなシステムがあるんですか。今日はどこ行くってことを会社に記録として残す。そういうようなシステムがあるんですか。

後藤部長:当時、出掛けにカウンターの上に行き先とか帰社予定みたいなもの書いていく紙がありました。

被告代理人:それはなんのために、置いてあるんですか。

後藤部長:会社にお客様から連絡があったときに営業社員に連絡が取りやすいようにです。

被告代理人:展示場にも行き先を知らせておくようなそういう仕組みはあるんですか。

後藤部長:はい。ホワイトボードとかありましたので、おなじような理由で、お客様から連絡あった場合に事務の女の子が答えやすいように書いております。

被告代理人:終わります。

 主尋問終了したところで、今回はここまで。



初っ端から被告代理人は時間を10分近く押してきました。文中では省略しましたが、裁判官にちょっと長くないですかと時計を見る仕草とアイコンタクトで訴えると、「そうですね、やれやれ」って感じで苦笑いを返してくれたように見えました。
その後、程なくして、被告代理人にまだ質問続きますか?そろそろ纏めてくださいと促してくれました。


今回の内容の解説しておくと、
①仕事の分量、俺達のやっていた仕事は簡単な仕事であること(暗に残業が必要なほど時間がかかる難しい仕事じゃないこと)を強調してきました。

②いろいろと作成されている社内ルールの否定。形骸的なものであることを強調してきました。

③モデルハウスは事業場ではないこと、訪問営業での時間外労働は指示ではないこと。貸与携帯やパソコンは業務指示に使っていないことを示してきました。

④事業場外での行き先については感知していないことを示してきました。

上記やこれまでの主尋問の流れを受けての反対尋問、次回から書いていきます。反撃です!

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