【パタハラ裁判やってます】〜本人訴訟、しあわせのチカラに〜

全方位型労働被害者、元社畜による実話を元にした実話です。ブラック企業で働いている方、これからブラック企業と闘わんとしているあなたへのバイブル

第63話 第一回口頭弁論 ひとりぼっちユニオン編

開けゴマ

期日の時間の直前に、期日が入っていない場合、法廷の入り口には鍵がかかっていて、中には入れない。

期日の時間の5分前ぐらいに書記官がドアを開く。

待合室は一つで特に原告被告で分かれていることはないので、原告側被告側は期日直前同じ空間で待つことになる。 代理人弁護士同士なら雑談とかが始まるかもしれないが、会社の人事や役員が来ていると割と気まずいものである。

俺の場合は在職中なので、もちろん会社の中で会ったり話することもあるのだが、平日に裁判所で会うという非日常、そして特に仕事以外話すことないので何か重苦しい雰囲気になる。

開け〜ゴマ。

早くドアが開けてくれないかなぁ。。。
・・・
・・・
・・・

ガチャッ

ドアがやっと開いた。

法廷に入ってまずやることは、法廷内の柵の中の机に、事件番号や原告・被告の名前などを記載した書類が置いてある(出頭カードと呼ばれるみたい)ので、自分の名前を探し、名前に丸を付ける。これを書記官見て、原告被告が出頭しているかどうか確認する。

丸をつけたら、法廷正面向かって右側の原告席にどんと座って書類を出したり準暇をし始めて構わないのは知っているが、初回なので一度傍聴席に戻り待ってみることにする。

書記官:原告の方、お入りください。

って促してくれて、それから原告席についた。

全く意味はないと思うが、なんとなくあまり威風堂々として、生意気だなとか慣れてんなと思われても嫌なので、謙虚な本人訴訟原告を演じてみるのだ。

開廷

裁判官が法壇の後ろのドアから入ってきたら、一同起立して、裁判官が着席したら一同着席する。

書記官:令和5年(ワ)〇〇〇〇〇号、未払い賃金等請求事件、原告 元社畜、被告 〇〇株式会社

裁判官:開廷します。では、それぞれ提出書面確認していきます。 原告は、訴状記載のとおり陳述でよろしいですか。

元社畜:はい。陳述します。

裁判官:被告も答弁書のとおり陳述でよろしいですね。

被告代理人:はい。

裁判官:原告から証拠甲第1号証から甲第49号証まで出されてますので、原本で出されているものについて確認します。

急転

書記官が取りにくる。

元社畜:ファイルごとお渡ししてもよろしいでしょうか。

裁判官:ええ、原告が構わないのであれば、ファイルのままお預けいただいて、そこから原本それぞれ抜き出して確認していきますがよろしいですか。

元社畜:構いません。

証拠を綴じた2冊のファイルをそれごと書記官に手渡した。

裁判官が一通り確認し、

裁判官:被告も原本の確認されますね。

被告代理人:はい。

裁判官:被告にもファイルのまま渡して確認してもらいますが、よろしいですか。

元社畜:どうぞ。

たんたんと滞りなく進んでいく。

知っている流れ。

あとは、次回期日と被告の準備書面を決めて、終わり。実にあっさりしたものだ。

何も起きない。起きるはずもない。

はずだった。。。

しかし、被告代理人の一言に空気が一変する。

被告代理人:あれ、これ、、、。

つづく。

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