【パタハラ裁判やってます】〜本人訴訟、しあわせのチカラに〜

全方位型労働被害者、元社畜による実話を元にした実話です。ブラック企業で働いている方、これからブラック企業と闘わんとしているあなたへのバイブル

第9話 VS執行委員長(後編) ひとりぼっちユニオン編

引き換え

田端:でも、、、。
私としてはこの申し入れをチャンスと捉えていて。
組合では勤怠をきちんとつけさえてもらえずサービス残業や持ち帰り残業になっている人が多数いると承知しています。
今まで、組合から会社に対して再三要求してきましたが、今だに無くなりません!
この申し入れを受け入れるのと引き換えに、サービス残業が起きない、正しい勤怠管理。そこを会社に約束してもらうつもりでいるんです!

俺:何をドヤッてるのか分かりませんが、正しい勤怠管理をすることや、サービス残業が無いなんて当たり前のことじゃないですか。
べつに引き換えに何かを差し出してお願いすることでも何でもない。何かを機に始めることでもなく、当然にやるべきことです。
それを今まで何度要求してもやってくれない?組合執行部の力不足のツケを、組合員に回して手当減らしておいて、是正しました、やりましたって、見当違いも甚だしいですよ。

十字架

田端:けど、もう会社にも上部団体にも、言ってしまったんですよ。明日合意する方向での回答をしますと。
いまさら、やっぱり合意しませんなんて。
グループのどこの組合もみんな合意することで一致しているのに、うちの会社の組合だけ反旗を翻すなんて。
できない。できないです。

俺:できますよ!執行委員長なんですから。 組合員から強い反発が出ていると言えばいいじゃないですか。事実なんだし。
上部団体も他のグループ会社も本社もホールディングスも関係ない。当社とその労働者の間の問題なんです。
あなたにかかってますよ。明日話が違うじゃないかとなるかもしれない。だけど、そんなことは一時のことです。
組合員の賃金の20%の手当を会社に献上して、あなた組合員の目をまともに見られますか。退職まで十字架を背負って歩まれるんですか。


田端:しかし、、、

俺:これは法律問題なんです。
もっと弁護士なんかの専門家に確認をしたり、しっかり検討してからで遅くない。
組合に懇意にしている弁護士がいないなら、僕が知ってる弁護士を紹介します。すぐにでも相談できるように段取りもとってあります。一緒にいきましょう。
何が利益で不利益なのかが分からないなら僕が執行部や組合員にレクチャーしても構いません。 とにかく、明日返答するのは中止してください。


その後も、時には諭し、励まし、叱咤し、話は2時間にも及んだ。



そして、ついに。



田端:分かりました。明日は会社には回答を保留する返事をします。

つづく。

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