【パタハラ裁判やってます】〜本人訴訟、しあわせのチカラに〜

全方位型労働被害者、元社畜による実話を元にした実話です。ブラック企業で働いている方、これからブラック企業と闘わんとしているあなたへのバイブル

第20話 処遇再考へ ひとりぼっちユニオン編

犠牲の上に成り立つ図式

俺:正当理由をもって拒否します。育休を契機とした不利益待遇なのは明らかですし、私としては不当なら動機をもった配転だと認識しています。 これ、外形的には、「男性」「営業担当」「長期で育休をとった」ことで「干されて」内勤にさせられて軽微な業務をあてがわれたように見えます。 これではもう男性の営業担当は長い育休なんてとれませんよね。育休を取らせないためのみせしめのように感じますよ。

人事部長:それは誤解です。人事部としては推進する立場ですから、むしろこの会社に男性育休の風穴を空けていただいて感謝しているぐらいです。男性の営業担当が育休をとることがはじめてだったためこちらも慣れていなかったから、今回例外的にこのような形になってしまって申し訳なかったし、今後続く方には今回の件を教訓にしていきたい。

俺:それは、先駆者は今後の人のための犠牲になるほかないって話してますか?最初だろうと不具合や不利益はあってはならないんですよ。

再考

中澤部長:取引先の担当は持たないけども、内勤やりながら外勤的な業務も兼務してもらうって形ならどうですか。現場調査とか取引先にカタログや商品届けたりしながら営業してきてもらうとか。

人事部長:そういう仕事もあるんだね。

中澤部長:外に行く仕事なんていくらでもありますから。販促のイベントなんかも現場手伝ってほしいし。 別に元社畜さんだって、担当として数字持ってやることにこだわってるわけじゃないんでしょ。

俺:営業担当として売上がどうとか、実は全く興味ないですね。社内でドヤりたいわけでも、褒められたいわけでもないので。 育休を契機に職務を変更されて、その結果賃金が減少したという不利益が1番の問題なので、育休前と同じ賃金ならそれはそれで良いんですよ。

人事部:内勤業務だけやって、外勤手当を支給するということは無理ですので、内勤業務しながら外勤業務をすることは問題ないということでいいですね。

俺:もちろん。ただし、単純に内勤業務に外勤業務をプラスオンされたのでは当然仕事が2人分になりますのでそこは考えてください。 私は1人しかいませんので。

人事部:処遇については再検討ということで一旦保留にさせて下さい。待遇を変えないためにどういう働き方が可能ななのか、支店長に話して、場合によっては役員会議にもかけなければいけないかもしれません。よろしいですか。

俺:そんな大袈裟なことかなと思いますけど、構いませんよ。

人事部:再考はしますが、結果処遇が変わらないかもしれません。

俺:それはその時の話なので。

人事部:それまでは今の業務を続けてください。処遇が変わる場合には、この間は内勤仕事だったから内勤の給料しか払いませんとかにはしませんので。

ジタハラ

人事部長:組合からは何かありますか。

分会役員:今の話についてではないですが。 元社畜さん、復帰してから残業を全くさせてもらえないそうでして。残業を一切するなと言われていると。

人事部長:そうなの?

元社畜:手当の件も含め、そこまで私を経済的に困窮させたいのかなと思うぐらいに。

中澤部長:復帰前から残業時間が多かったので、上からも時間管理を責任もってしろと厳しく言われているんです。子供や奥さんのためにも、早く帰っていただいた方が良いと思いますし。

分会役員:やらないといけない残り仕事があるのに、元社畜さんにだけ残業を許可しないとか、残業の削減に関する具体的な方策がないまま早く帰るように強制するのは時短ハラスメントになりますので、残業させるかさせないかは上司の命令ですけど柔軟に対応して下さい。

人事部長:一切させないとかはだめだから、必要があるなら許可するようにしてください。

中澤部長:分かりました。

そして、話し合いは終了。

はたして処遇は変わるのか!?

つづく。

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