【パタハラ裁判やってます】〜本人訴訟、しあわせのチカラに〜

全方位型労働被害者、元社畜による実話を元にした実話です。ブラック企業で働いている方、これからブラック企業と闘わんとしているあなたへのバイブル

第30話 労働局の役割と弊害 ひとりぼっちユニオン編

労基署と労働局の違い

労基署と労働局の違いがよく分からない方もいらっしゃると思うので、ここで説明しておこうと思います。

労基署も労働局も同じ厚生労働省の管轄下の組織です。

労働局は労働基準監督署の上部組織にあたります。

労働局>労働基準監督署

ちなみに労働局はハローワークの上部組織でもあります。

じゃあ、労働局が労基署よりも強い権限があるかといえばそういうことでもありません。

労基署は、労働関係法令違反等の罪、刑法分野についてはより強い権限が与えられていると言えます。 労基法は、労働基準監督官は「事業場、寄宿舎その他の附属建設物に臨検し、帳簿及び書類の提出を求め、又は使用者若しくは労働者に対して尋問を行うことができる」と規定し(同法101条1項)、労働基準監督官の立ち入り調査に法的な根拠を与えています。 安衛法第91条第1項にも同様の規定があります。 労働関係法令違反等の罪に関しては刑事訴訟法に規定する司法警察員としての職務を行うことができ、逮捕(現行犯逮捕・緊急逮捕・令状逮捕)、逮捕の際の令状によらない差押え・捜査・検証及び令状による差押え・捜査・検証等の権限があります。

労基署はその他に労災保険も扱っています。(成立や認定関係)

労働局の役割

労働局は、取締りというよりは、企業と労働者の間に入って、労働者の環境を調整改善する役割を与えられています。 労働関係法令に則って助言やあっせんをすることが可能。使用者との紛争が発生していたら、当事者からの申出により労働局が間に入って和解あっせんをします。 労働基準法等の労基署管轄ではない法令の紛争では都道府県労働局で相談をしてみるのも一手かもしれません。 ただし、拘束力や強制力はないので、会社側に労働局の介入を拒否されればそれまでです。

縦割り行政

元社畜:育児休業から復帰したら、職務を変更されて、その結果賃金に不利益が出たので相談に来たんですけど。

労働局:育児休業の担当部署と、不利益変更(労働契約法)の担当部署は別でして、どちらに相談されますか。

元社畜:・・・。

この後、相談するのだが、どちらの部署が担当すべきか押し問答となるのだった。

何か行政から指導してもらいプレッシャーをかけられることはないか確認したかっただけで、あっせん等により半端に終わらせるつもりもないので、こちらも相談記録だけ残しておいてもらって終わりにしたのだった。

つづく。

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