【パタハラ裁判やってます】〜本人訴訟、しあわせのチカラに〜

全方位型労働被害者、元社畜による実話を元にした実話です。ブラック企業で働いている方、これからブラック企業と闘わんとしているあなたへのバイブル

第13話 コロナでも休めない ひとりぼっちユニオン編

新型コロナ

夏の終わり。

生後10ヶ月の1人娘が体調を崩す。

次の日には、妻も、そして俺もどんどん体調が悪くなった。

熱は39度を超えるような状況に。

反ワクチン派の俺達は一家で新型コロナに感染するという危機的状況に陥った。

会社にはメールで報告を入れ、出勤停止になったが、そもそもこの頃はほぼ在宅でリモートワーク中心だった。

そして上司から連絡が入るが、簡単に状況を聞かれたあとには、「売上どうなる?売り上げはやるしかないよね」ときた。

月末最終週、売上を計上したり、経費を精算する業務が山積みだ。 通常時でさえ大変なのにこの有り様の中、自力でなんとかしろと退路を断たれた思いだった。

責任感だけはやたらと強い俺。
いや、承認欲求を捨てきれないのかもしれない。
高熱でフラフラの中、育児もしつつ、深夜まで残業をし、売上をやり切った。 娘の回復は早かったのは唯一の救いだったが、地獄の1週間だった。

妻からは、「熱があるのに仕事しなきゃいけないなんておかしいよ。あなた何が元社畜なの?今社畜だろ!!

「俺だってな、やりたくてやってるはずないだろ!」

2人ともボロボロの中、何度も喧嘩した。

この会社に入りはじめて涙が出た。

ある決意

回復して、ふと我にかえった時、会社にはほとほと愛想が尽きていた。

家族が一番大事なはずだろ?

俺は一体何をやっていたんだ...。

会社の誰かにあいつは逃げたとか、やりきれなかったとか、ダメだとか思われたって別に構わないじゃないか。誰に何を思われたってよいじゃないか。

もう、いいカッコしいはやめよう。 会社の俺の代わりなんていくらでもいる。俺がいなかったらいなかったで誰かがなんとかするはずだ。

会社が俺がボロボロな時に助けてくれなかったように、俺も非情になろう。 俺は、俺の大切なものを最優先するんだ。

そして、俺はある決意を固めたのだった。

つづく。

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