残業代くださいって言ってみたら即クビにされたから裁判することにした【未払い残業代請求裁判ブログ】

未払い残業代請求と解雇無効確認の裁判中の元社畜によるリアルタイム奮闘記! 今まさにブラック企業で働いている方、これからブラック企業と闘わんとしているあなたへのバイブルにも!

第119話 2つの悪

次の日、新聞紙面に小さく、営業を停止し破産申請の準備に入ったことが載った。

まずは一部弁済を任意に受け取っておいて本当に良かった。供託させて受け取り拒否してたら最悪取り下げ(取り戻し)される可能性もあったわけだから危なかった。
投資なんかで例えれば利確したみたいなそんな感じ。


しかし解せない、実に解せない。
もうすぐにも破産するというのに、未払残業代を支払うってなに。これまでビタ一文払いたくない払わないって感じだったのに、急に改心とか反省とかあの会社にあり得ないでしょ。
普通の経営者であれば、支払いを後回しに出来るものは後回しにし、金策に走り回り延命を図る筈だ。

サービス残業をさせることで成りなっていた事業モデルが崩れ、これ以上存続してもいたずらに傷を広げるだけということなのか。

残業代を支払っていないということは、労働力を提供した労働者に対して対価を支払わないという点でそれ自体が悪なわけだが、もう一つ実は公正に競争している競合他社に対して、不当にアドバンテージを持っているという点で悪なのである。
人件費コストがかからない分、商品を値引き出来るし、長く働かせられる分より営業をかけられるし、スピードでも圧倒できる。。

サビ残前提で、つまりサビ残の優位性で他社に勝つことっ事業が成り立っている場合、是正を余儀なくされた時、一気に競争力が無くなってしまう。

真相は分からないが、そこにそろそろ気づいて、手仕舞いたくなったのではないだろうか。
明日から仕事を失う従業員のことは何も考えず、ただもうやめてしまいたくなったのではないか。

そういえば最後の話し合いの時(ブログ15〜17話)、長いからカットしたが、こんなことを言っていたのを思い出した。

「会社というのは、社長が辞めるって言ったら終わりなんだわな。部長のことを俺がクビって言ったらクビなんだ。社長の方針でいかようにもなる。明日から建築辞めてパチンコ屋にしますとかね。」
「これ全部(残業代)つけないかんくなってくるとこれはもう話にならんわなぁ、会社として運営できんよ」

社長の考えはここに集約されているたんじゃないだろうか。


なにはともあれ、残りのお金を取り戻すため動き始めなければならない。
そして俺は会社の現状の正確な把握と財産の調査に動くのであった。


第118話 悲報

被告は期日前にすぐさま弁済の充当方法に対する反論の準備書面を追加してきた。

被告準備書面(12)

弁済の指定充当について
  被告は平成30年○月○日、原告代理人にメールで別紙添付の供託書を送付し、その供託書記載の内容で弁済する旨通知して、充当を指定した。
  仮にこれが弁済充当の指定にあたらないとしても、原告の主張する弁済充当には異議があり、別紙供託書記載の弁済充当を指定する。
以上


条文をよく読んで出直してきてもらおうか。
というわけでこちらもすぐに反論。



原告準備書面(8)

原告は、被告作成の準備書面(12)に対し、必要な範囲で、以下の通り反論する。

-中略-

民法上もっとも重要な指定自由に対する制限は民法491条の規定するところであり、債務者が1個または数個の債務について元本のほか利息・費用を支払うべき場合には、費用・利息・元本の順序で充当しなければならず、これに反する充当の指定をなしえない。
以上

そして期日直前、まさかの出来事が起きる。


松田さんより連絡が入り、第一報を知る。
「被告が法人自己破産準備に入りました。明日の新聞朝刊に載るようです。」

ネット検索すると、確かに

建設業の○○ハウスは、
平成30年○月○日までに事業を停止し、事後処理を弁護士に一任自己破産申請の準備に入った。

負債総額は約1○億円。

と出ている。


マジかよ、、、もう少しもつかと思ったのにこのタイミングか。


どうなる、どうする、俺達。


次回に続く。

第117話 咎め

一部弁済を受領後少しして、被告から準備書面が送られてきた。


被告準備書面(11)

1 弁済
被告は平成30年○月○日、原告代理人に対して残業代及び遅延損害金を支払う旨通知し、これらの受領を求めたが原告はこれを拒絶した。
そこで、被告は平成30年△月△日供託するべく、供託書を作成し準備したところ、直前になって原告代理人からこれを受け取る旨の連絡があり同日原告の指定する銀行口座に振り込んで支払った。

内訳は以下のとおりである。

-中略-

2 原告が主張する付加金について
原告は付加金を請求するが、被告は本件訴訟の証拠調べを経た段階で被告として残業代の支払いを認め弁済をしたものであるから判決によって付加金が課されるべきではない。

以上

任意に受けとる様にお願いされたから受けとったのに、迷惑そうな言い方をしてきたw
たしかに払った分の元本に関しては付加金対象ではないでしょうな。
足りてないんですよ。まだまだ残っている元本に関しては、しっかり付加金対象であること主張していきますよ。




これを受けて原告準備書面を作成した。
被告は毎日の残業代を2時間として、残業代、それに対する遅延損害金を計算して振り込んできた。残業代として払った金額、遅延損害金として払った金額、勝手にそれぞれに充当されると思って振り込んできている。確かめもしないで、暗黙にそんな取引が成立する勝手に決め込んでいる。

さあ思い知るがいい!原告が請求している元本に対する遅延損害金額に先に充当してやったぜ!



原告準備書面(7)

原告は、被告作成の準備書面⑾に対し、必要な範囲で、以下の通り認否反論する。

 

第1 「第2 請求の原因の変更について」について

 1 被告作成の単価シートについて

被告は、原告の役付手当を5000円としている。しかし、原告作成の争点整理メモ⑵5頁⑸において詳述した通り、原告の役付手当は1万5000円である。

2 被告作成の時間シートについて

被告は、原告の終業時刻を20時としている。しかし、従前より主張立証してきたとおり、原告の終業時刻をタイムカードの打刻通りとすべきことは明白である。

3 被告作成の金額シートについて

   争う。

 

第2 「第3 被告の主張」について

 1 弁済について

原告が、当初、弁済を拒絶したこと、被告から平成30年△月△日に合計○○○万○○○円の弁済があったことは認める。弁済を拒絶したのは、従前より主張している通り、被告が弁済を申し出た金額が、正当と考えられる金額に比してあまりに低額であったためである。

なお、元本の他利息及び費用を支払うべき場合において弁済をするものがその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、これを順次に費用、利息及び元本充当しなければならないとされている民法491条)。本件でも、被告が弁済した○○○万○○○円は、債務の全部を消滅させるのに足りない為、費用、利息、元本の順番に充当される。その上で、充当の指定がなされていないため、法定充当によることになり、民法第498条が規定する順に充当される。

そうすると、本件においては費用について、具体的に明らかではないが、別紙の通り、平成30年△月△日時点の遅延損害金が○○○万○○○円(年6%分○○万○○○○円、年14.6%分○○万○○○○)であるので、まずは、ここに充当される。次に、元本○○○万○○○○円に充当されると考えられるすると、残元本が○○○万○○○○円となり、さらに、平成30年△月△日の上記一部弁済以降、支払い済みまでの年14.6%の遅延損害金が発生することになると考えられる。

 2 付加金について

従前より主張している通り、被告は、原告が被告に在籍している際、全く残業代を支払わず、残業代の支払いを求めた原告を解雇までした。訴訟においても、証拠調べ後、原告の請求が認められる可能性が高いことが分かってようやく、一部弁済したに過ぎない。また、被告は、20時までしか時間外労働と認めていないが、合理的な理由を見出だし難い。

このように、被告が真に誠実な態度を示しているとは考えにくい。そのため、付加金が課されるべきである。   


以上





第116話 そこまで言うなら貰ってやるか。

被告は着々と弁済供託の準備を進め、上申書と供託書の写しを送ってきた。


ちなみに上申書って?準備書面と何が違うのって方もいるかもしれないので説明しておきます。
訴訟の一方当事者が自己が求める判決を得るための主張を文書にしたもので訴訟法に定められているものを主張書面といいます。訴状や答弁書準備書面等がこれにあたります。
官公庁や警察等公的な機関(この場合は裁判所)に対して、法的な所定の手続きなどによらずに単に申し立てや報告などを行うための書類や報告書を上申書といいます。裁判外でこんな事実ややりとりがあったので、知っておいてくださいね、考慮してくださいねという感じだ。


上申書

原告含む5名につき○月○日残業代及び遅延損害金の供託を○○法務局にて供託申請しましたが、遅延損害金の細かな点で計算の誤りが指摘されました。
事前点検をする時間をみて○月△日に再度供託申請を予定します。原告にはこうした供託手続きによる被告の負担を勘案いただき、任意による受取をされるよう要請致します。
因みに本日の供託予定金額は別紙のとおりでした。
以上

要約すると「供託しようと思って法務局行ったんだけどやり方間違ってて受け付けてもらえなかったわ。もうマジ面倒だから任意で受取ってくれねーかな。」と言うことですね。


被告が別紙で出してきた供託書の供託金額は、和解の申入れ時から急に増えていた。

遅延損害金を考慮に入れなければ、磯野にいたっては請求金額の97%、他のみんなも80%〜90%の金額だ。なぜか俺だけ70%、、、。
いやがらせか!?
まあしかしここで金額積まれても付加金対象の元本が減るだけだからむしろOKだ。


これくらいの弁済になってくるといよいよ弁済供託無効の主張は厳しいし、受け取り拒否する正当性がなくなってきた。

被告が再度供託する予定の日の前日、一部弁済であることを留保した上で、弁済を供託によらず任意に受け取ることを決めたのだった。

つづく


第115話 弁済の充当

とりあえず、弁済供託無効の主張を裁判所に提出した。


上申書


第1 和解提案として

原告は、被告上申書記載の金額での和解を受け入れるつもりはありません。原告としては、判決を求めます。

 

第2 弁済の申し入れとして

被告は、上申書記載の金額を弁済供託する可能性がありますが、仮に、被告が弁済供託しても弁済としては無効であると考えられます。

参考資料として、交通事故の損害賠償請求における弁済供託の事件を添付いたします。


(中略)


従前の判例では、原則として、債務の全額であることを要し、全額でない場合には当該一部についても弁済の提供及び供託の効果は生じないが、提供及び供託を無効とすることがかえって信義則に反する場合には、有効な提供及び供託となるとされています。


本件では、まだ第一審判決が出ておらず、被告が上申書に記載する金額は、客観性が担保されておらず、単に被告が主張する金額に過ぎませんまた、タイムカードの出勤打刻と退勤打刻から算出した労働時間(ワンオペ日以外の日は原則休憩1時間を控除する)に、基礎賃金と割増率を乗じることにより未払い賃金額の算出が容易であり、判決確定前でも同未払い賃金全額を弁済供託することは、被告にとって「難きを強いる」ことにはなりません。

さらに、原告主張の金額や認容される可能性の高い金額と比較して、被告提示の金額は大幅に低いです。

これらの点からして、仮に、被告が、上申書記載の金額を弁済供託したとしても、弁済としては無効であると考えられます。

 以上




そして次の期日が開かれた。

簡潔に要点だけ纏めると以下のとおり。


原告代理人被告からの提示額は低すぎる。判決を求める。


裁判官:和解は難しいでしょうね。しかし判決になると、半年ぐらい先になると思う。


原告代理人確かに、時間はかかるかもしれないが、それはかかりすぎではないか。


裁判官:5人分の証拠の精査、労働時間の精査にはどうしてもかかる。


被告代理人弁済供託を考えている。金額について、基礎時給の点をもう少し正確に計算した上で、その額を供託する予定。


原告代理人最高裁判例からすると、本件では、タイムカードの打刻による労働時間の推認が覆っていないので、全額払うことは被告に難きを強いることにはならないし、被告の申し出ている金額は余りに低額である。そのため、弁済供託しても無効であると考えられる。


裁判官:そうはいっても、実務において、残業代の一部だけ支払われていることはよくあり、それにもかかわらず、無効だとすることには疑問がある。


裁判官:訴えの変更に対する答弁(法内残業についての認否)を被告にはしてほしい。


被告代理人法内残業の主張について、あまり理解出来ていないので、後日原告代理人に事務所にきていただくなどして解説してほしい。



法内残業の認否、答弁が遅いなと思っていたら、理解出来ていなかったのね。

確信に変わった。被告代理人は労働事件はあまり得意ではない、というかおそらくほぼ経験ないんだろうな。



予想どおり弁済無効の主張には、裁判官は疑問を呈してきた。無理筋なところで意固地になり争点化させるのは得策ではない気がする。


弁済を受け入れる方向で一度考えてみる。一つ気になっていたことがある。弁済された場合の充当の順番だ。


未払い残業代には、元本とは別に遅延損害金がかってくる。

不払いのときから年利6%の遅延損害金を請求することができる。さらに会社を退職した以降は、賃金の支払の確保等に関する法律第6条により年利14.6%の遅延損害金を請求できる。

この時もう裁判が始まって2年ぐらい経ち、退職してから約2年半が経過していた。

遅延損害金も実は結構な金額(遅延損害金だけで100万は優に越える額)になっていた。



もし一部弁済された場合だが、


弁済の充当の方法は民法491条に定められている。

  1. 当事者間の合意による弁済の充当
  2. 指定充当
  3. 法定充当

ただし、債務者が元本のほか利息及び費用を支払うべき場合において、弁済の充当について当事者間に合意がないときには、常に費用、利息、元本の順に充当しなければならない。


当然、合意などするはずなく充当の指定も異議するのことになるため法定充当となる。


前置きが長くなってしまったが、 

つまり元本より先に遅延損害金に充当される(※)ため、被告が支払う予定の金額では元本がそれほど減らないのではないだろうか。

きちんと計算していないが、大きく減ることはないに違いない。


訴訟費用(弁護士報酬ではなく印紙代郵券代等、出廷費用や交通費)はここでいう費用であるとされているため、訴訟費用に一番先に充当されるはずであるが、負担の割合は判決で決まるので現時点では充当出来ない。



先生から裁判官に今回の場合の充当の方法について、それとなく確認をとってもらうこととした。



次回へつづく。




今回は少し長くなってしまいました。だんだんと内容も複雑で専門的に、、、。ついてこれてますでしょうか^^;

御指摘はコメント欄へ!

第114話 一部弁済供託と付加金

弁済供託を無効にすることはできないだろうか。


いろいろ調べてみると、弁済供託は原則として債務全額であることを要すること、履行遅滞にあるときは遅延損害金も併せて供託すること、全額でない場合には当該一部についても弁済の効果は生じない(不足額が僅少でない限り)ことが分かってきた。

ただ何を全額とするかは、判決が出ていない以上難しいところ。

先生に聞いてみよう。

ご質問の件ですが、難しい論点です。

参考資料として、交通事故の損害賠償請求における弁済供託の判例を送ります。この判例では原則として、債務の全額であることを要し、全額でない場合には当該一部についても弁済の提供及び供託の効果は生じないが、提供及び供託を無効とすることがかえって信義則に反する場合には、有効な提供及び供託となるとされています。

「債権債務関係に立つ当事者間の公平にかなう」かどうかという視点から検討すべきであるとの基本的立場を明らかにし、加害者が、一審判決で認められた全額を供託した場合には、控訴審で損害額が増額されても、供託は一部弁済として有効であるとされており、その限りで、供託が有効とされる要件を緩和したといえます。


この判例の解説書では、
一部の弁済供託を有効とすることが公平にかなうと判断した理由として、
①弁済供託され、供託された金額が、第一審判決によって認容された損害賠償金の全額であって、単に債務者が相当と思う金額というのではなく、一定の客観性が担保されたものということができること
②債務者は、訴訟の判決が確定して初めて自己の負担する債務の全額を知るという立場におり、本件のような弁済供託及び供託を無効とすると債務者に対して難きを強いることになること
③これに対し、被害者(債権者)は、提供された金員を一部の弁済として受領し、供託された金員を一部の弁済として受領する旨留保して還付を受けることができ、そうすることによって何ら法的不利益を受けるものではないこと
④最終的に確定した債務の全額に比較して、提供額供託額が相当と考えられる程度を超えて低かった場合などは、弁済が無効とされる方向とされています。

以上を踏まえますと、本件では、上記①④の点では、弁済供託が無効とされる方向で、②③の点からは、有効とされる方向といえます。

なお、本日担当裁判官と電話する機会があり、
その際に、裁判官は、原告側が受領拒絶した場合に弁済供託は有効とされることを前提として話をしていました。
もっとも、上記①④の点を強調することにより、弁済供託は無効であると反論することは考えられると思います。

との返答がきた。

可能性がなくはないが非常に厳しいようだ、、、。

不法行為による損害賠償の場合であれば判決確定前に客観的に債権額を算定するのが困難だから客観性のない供託金を拒絶するのは一定の理由は見出せる。未払い残業代請求は支払われるべき給与の支払いを求めているのであって、上限額は分かっているし実際の判決との差額も損害賠償請求みたいに大きくなることは無いだろう。付加金は本来発生しない方がいいものであるし、任意かつ早期の履行を促すという付加金という法律の趣旨が今回の一部弁済において寄与していると言っても過言でなく非常に理にかなってしまう。
一部弁済であることを留保して受領することを宣言すれば、受領した場合の不利益がないので、無効を訴えたところで、裁判官に難色を示される可能性は非常に高い。
債務の本旨に基づかない弁済という理由のみで受領拒否する正当性はかなり弱いと言える。

とりあえず一旦受領を拒否するが、裁判官が難色を示すようであれば一部弁済を受け入れて、残債権について引き続き付加金を求めていく方向でいこうと思う。



次回、弁済の充当についての順番について書いていきます。

第113話 弁済供託

尋問期日のあと裁判官から心証を開示されよほど厳しいことを言われ、分の悪さを完全に理解したのか、ここにきて被告が和解と一部弁済を申し入れてきた。

以下、先生からのメール↓

被告弁護士から、弁済をしたいので口座を教えてほしいとの書面が届きました、ご確認ください。

金額的には、当方の請求金額よりも低い金額となっております。

被告弁護士に、どのような趣旨か電話確認しましたところ、会社側が考える残業代の金額であるとのことでした(この意味で和解提案ということです)。
また、和解に応じていただけない場合にも一部弁済しておきたいとのことでした(この意味で一部弁済の申し入れとなります)。仮に、当方が受領拒絶した場合には、弁済供託も考えているとのことでした。

おそらくは、この金額で当方が和解することは考えられないため、遅延損害金や付加金を減らすために、一部でも弁済しておこうという意図だと思われます。

これに対し、当方としては、以下のような対応が考えられるかと思います。

A案 和解提案を拒絶し、一部弁済としての受領も拒絶する
メリット
・付加金が減らされない可能性がある
デメリット
・被告が、当方の受領拒絶を理由に弁済供託すると、結局、付加金も減らされる可能性がある
・弁済供託しなくても、一部弁済の申し入れをしているので、付加金が減らされる可能性がある

B案 和解提案を拒絶するが、一部弁済としては受領する(遅延損害金から充当すると指定する※元金から先に充当されると遅延損害金が減るためです。)
メリット
・今後、判決、控訴審と長くなることが予想されますが、一部弁済金額については、早期に手元に確保できる。
・今後、被告が破産あるいは経営悪化した場合、回収の困難が予想されるところ、一部弁済金額については確保できる。
デメリット
・付加金が減らされる可能性がある。
・元金部分も弁済される分、遅延損害金が減る。

受領拒絶しても、結局は弁済供託されると思いますので、B案がよろしいのではないかと思いますがご意見をうかがえないでしょうか。




被告から示された金額は請求額の半分にも満たない金額であった。計算書をみると毎日の残業時間を一律2時間までとして計算したようだ。到底受け入れられるものではない。
和解しなくても弁済供託をする気らしい。

弁済供託とは、
弁済を受けられる者が、何らかの理由で受け取らない場合に、供託所(法務局にある)にその金銭を供託して債務を逃れ、弁済した事実を明らかにしておく手続き。
要件
⑴債権者が受け取りを拒んだ場合
⑵債権者が受け取らないことが明白な場合
⑶債権者が分からない場合
⑷債権者が受領できない状態の場合
のいずれかに該当する時


正直、ここまできたら付加金も全額狙っているため弁済供託は非常に困るのであった。

残業代請求なんて弁護士費用やらもろもろ経費がかかるわけで最初から赤字なんだ。働いた時間分の対価が当然支払われるところ、会社の傲慢と払いたくないという私欲のために払われるまでに手間と時間をかけさせられ、経費がかかる。全く払われなかったとこから出させたのだからプラスなんだではないのだ。ただ働きしたのと同じ。それに時効が2年で、2年より前の部分はまるっきり消滅してるのだ。
付加金は絵餅というけど。分かっているけど、付加金とれなきゃ納得いかない。この事件で付加金とれなければ、どこまでの酷さを求めることになるんだい。





次回に続く。