残業代くださいって言ってみたら即クビにされたから裁判することにした【未払い残業代請求裁判ブログ】

未払い残業代請求と解雇無効確認の裁判中の元社畜によるリアルタイム奮闘記! 今まさにブラック企業で働いている方、これからブラック企業と闘わんとしているあなたへのバイブルにも!

第134話 源泉徴収票が来ない

判決確定から約3ヵ月。
被告(会社)は地裁より破産手続き開始決定を受け、破産管財人弁護士が選任された。

今後は破産管財人弁護士(実際にはこのボス弁の下でこの事件を担当するイソ弁と)やりとりしといくことになる。


判決、認容額(訴訟費用以外)の振り込みがあってから、かなりの時間が経つのに源泉徴収票が送られてきていない。
うちの先生に相談したところ管財人弁護士事務所の担当イソ弁に直接連絡してよいとのことなので、問い合わせることにした。


俺:◯◯ハウス株式会社の破産手続きの件で連絡しました。担当の先生お願いします。


イソ弁:お電話代わりました。担当弁護士の井相ろう子です。


俺:お世話になります。◯◯ハウス株式会社に残業代請求訴訟した原告の俺と申します。


イソ弁:はい。お世話になっております。

俺:判決の確定金額から被告で過年度分の源泉徴収をして、差し引きした金額で振り込まれているのはご存知のことかと思いますが、かなり時間が経過しているのに源泉徴収票が送られてきません。この事務は当時の被告代理人より破産管財人に引き継がれていると思いますが、どうなっていますか。


イソ弁:こちらも管財人に選任されてそう時間も経っていませんし、被告代理人から資料を引き継いだばかりですのでまだ時間がかかると思います。


俺:目処を示していただけませんか。


イソ弁:現状何とも申し上げられません。


俺:会社を中途退職した場合なんかには所得税法で1ヵ月以内に送付することが定められていると思いますが、この場合には該当しないにしても類推すれば1ヵ月以内に交付すべきかと思いますがいかがでしょうか。何か時間がかかるような理由がありますか。


イソ弁:これまで皆さんの給与計算や源泉の処理、係争中や裁判後の支払いの計算まで全てにおいて元経理担当の女性社員が全て行っていたと聞いてます。私共としましても一から税理士に依頼をするより、この元経理担当者に源泉徴収票の作成をお願いしようと思っておりまして連絡をとっています。口頭で承諾はいただいてますが、会社の営業停止後に転職をされておりまして今は仕事が忙しく待ってほしいと言われてます。


俺:ちょっと待ってください。すでに会社は営業停止してますし、その人も転職しているなら全く利害関係もないわけで完全に無関係じゃないですか。


イソ弁:源泉徴収票の作成については、税理士の専権分野でもありませんし、どなたが作成してもよいので問題ないと思いますよ。


俺:個人情報保護とか守秘義務については何か書面取り交わすのですか。全く無関係の人に、税額や収入を把握されて、漏洩されない保証がないですよね。源泉徴収票を作成する義務もメリットもないのにきちんと事務を遂行することをどう担保するんですか。


イソ弁:では、当事務所の提携の税理士にお願いしますか。1からになりますのでさらに時間がかかりますよ。税理士の報酬は破産財団から支出することになりますから、裁判所の許可をとるところからになります。額は大きくないかもしれませんが、債権者の皆さんへの配当もその分減少することになりますが。


俺:どちらにするかは管財人の責任で決めてください。元経理担当者に頼む場合には必ず個人情報保護、守秘義務条項について書面で取り交わしてください。この件に関することについてはあとは原告代理人弁護士に一任しますので、うちの先生とやりとりしてしてください。


イソ弁:分かりました。


俺:失礼します。


この事務所、情報漏洩リスクに対しての意識が希薄すぎないか。。。
担当者レベルでは多少のことは見ないふりして,事務を迅速かつ円滑にこなすことが優先のため、こういう考えに陥りがちなんだと思う。


その後、我らの先生に連絡があり、結局、元経理担当者とは連絡がつかなくなったとのことで、管財人の事務所提携の税理士で源泉徴収票の作成を進めることとなった。



そこからさらに2ヵ月半経ち、平成27年度、平成28年度、平成29年度の源泉徴収票が送られてきたのだが…。


つづく




第133話 判決第4項 訴訟費用

遅れていた手当分については、支払日までの遅延損害金利息をきっちり支払ってもらうこととしたく。

そして後日、日割の遅延利息含めて振り込まれた。



回収もきっちりできたし、今回の俺達の裁判はついに幕を閉じた。










と、






思ったのだが、




弁護士の先生から提案が、

◎訴訟費用について
今回、未払い賃金、手当(判決1項、2項)については、優先債権として、会社側が破産申立前に完済してくれました。
ただ、印紙代等の訴訟費用(判決第4項)(弁護士費用は含まれません)が被告負担となっておりまして、こちらは、一般債権として、会社の破産手続に参加していくらか配当してもらえる可能性がありますがいかがしますか?
参加する場合、訴訟費用の確定申立てを裁判所にして、確定後、破産管財人に対し、金額を届け出ることになります。




ほう、


そういえば全額被告負担となっていた訴訟費用が残っていたな。
しかし、どうせ微々たる金額だろ。
申立費用とか弁護士報酬で費用倒れ(赤字)になりそうだし、面倒かも。




先生に連絡。




俺:お世話になっております。ご提案のメール拝見しました。ちなみに請求できる費用っていくらぐらいになるんですか?

先生:準備書面等の作成費用とか期日に本人が裁判所に出廷した際の交通費なんかも認められると思うので、多分10万はゆうに超えてくると思いますよ。一般債権なので会社の残余財産や他の債務との兼ね合いで配当がまわってくるかは分かりませんが、届け出ておく価値はあるかと思います。

俺:でも申立費用とかでお高いんでしょ?費用倒れになりません?

先生:まあ今回の皆さんの裁判でたくさん成功報酬でいただきましたし、今回はまあいいですよ笑

俺:いやいや、それはさすがに申し訳ないので、やるとなったら支払いますよ。

先生:判決までいくのが稀ですし、裁判費用についても100%認容されるのって珍しいことなので、やってみたいって気持ちもあるんですよ。

俺:そうなんですね。

先生:判決で裁判費用の相手方負担が認められても、暗黙の了解というか不文律というか、請求しないことが多いんですよ。証拠集めるのにすごい費用かかったとかなら別ですけど。
費用まで認容されてるってことは請求もほとんど認められてるわけなんで、訴訟費用の確定申立までして請求したら、そこまでやるかって感じになりますね。

俺:先生、大丈夫ですか?笑

先生:今回は会社も破産申立してますし、破産管財人に債権として届出するという形になりますので大丈夫でしょう。皆さん合わせたらそれなりの金額ですしね。

俺:では、お願いします。

先生:早速、費用計算してみます。計算結果はメールでご連絡させていただきます。

俺:よろしくお願いします。



つづく。







第132話 被告からの振込

それからさらにひと月が経ち、ようやく被告代理人弁護士から、源泉徴収金額の計算表が届いた。


判決での認容額に遅延損害金を加えた金額から過年度分の「差引未納所得税合計」の合計額を控除して、こちらに支払う(認容額に遅延損害金を加えた金額よりも差引未納所得税合計の方が大きければ、会社にその分を支払ってもらいたい)という趣旨だった。
やはり所得税分だけの源泉徴収で、雇用保険料や社会保険料の労働者負担分についても標準報酬月額が変更され、通常は高くなり未納社会保険料が差し引かれるはずだが差し引く旨の記載がないので、雇用保険料や社会保険料を徴収する権利は2年の時効消滅することとを考慮して差し引いてないと思われる。
住民税については時効ではないがやはり所得税と異なり、絶対的な源泉義務はない(普通徴収も可能)ので、特別徴収しないらしい。



そしてそれからまた半月が経ちやっと被告から振り込まれたのだった。



が、しかし、


被告は判決主文第1項で認容された未払い残業代だけを支払ってきていて、
判決主文第2項で認められた役付手当の未払い分11万2000円+遅延損害金利息が支払われていないことが判明する
当然別途払ってくると思い源泉徴収金額の計算表にこれがないことには触れなかった。金額はしれてるが、この期に及んでまさか払い漏らしやがるとは…。

とりあえず未払いの残業代については回収することできたのでまずは一安心!

回収はつづく。

第131話 控訴はしないらしい

判決から約10日ほど経ち、被告は控訴をせず弁済する方針であること、源泉徴収額を計算中であること、被告代理人から先生に話があったそうだ。


判決前にされた一部弁済額は源泉徴収なしで支払われたため、一部弁済額と今回の判決で支払いを命じられた金額との合計額から源泉徴収額を算出して、判決で支払いが命じられた額から差し引いて振り込みたい意向とのこと。

こちらとしては会社は信用出来ないので、源泉徴収なしで振り込んでもらい確定申告すればよいのだがそうもいかないらしい。


未払い残業代を過年度分の給料として支払う場合、

本来の各支給日に支払うべき残業代を一括して支払ったものとされるので本来の支給日の属する年の給与所得となり、会社は残業代を支払った従業員の過年分の所得税の年末調整をやり直した上で、納付不足となっていた所得税分を未払残業代を支払った月の翌月 10日までに納めなければならない。

つまり、会社は源泉徴収義務があり、会社が全額を支払って、こちらが確定申告しなかった場合、税務署からお尋ねがきても、理屈的には源泉徴収義務者(会社)に言ってくれという話になる。
とはいえ、個人に課された所得税なので最終的には会社に源泉徴収分返却するか、確定申告時に支払うことになるが、後々無用な紛争が起きる可能性があるからやっておきたいということなんだろう。
社会保険料雇用保険料の徴収は2年が時効のため、差額の支払いはしなくてよさそうだ。



任意売却により、支払えるだけの余剰があり、こちらへの弁済が遅くなると遅延損害金がかさむ一方のため早く支払いたいとも言っているそうだ。果たしてスムーズに弁済されるだろうか。


つづく




第130話 判決についてのまとめの考察

前回載せた判決についての感想、分かった事を書いていきます。


争点⑴ア 実労働時間-終業時間
・タイムカード最強。知ってた。けどやっぱり強い。タイムカードの推定を覆すのは難しい!あとタイムレコーダー(打刻機)の配置図を書いて証拠提出し不正打刻できない主張したのは判決見ると一定の意味があった。

・残業中の飲食や喫煙、休憩等を指摘し実労働時間は少ないという被告の主張は、その時間を特定しない限り、返ってただ単に労務管理が杜撰なことを表しているだけだと裁判所に言わているのが草。サボってる等の指摘にびびらなくていい。サボってるって言うなら言ってやれ。いつどこで何時何分地球が何回周った時?と。
ちなみにざっくり言うと地球は誕生から今までに3兆2600億周ぐらいまわっているらしいです。

・早い段階で刑事告訴(36協定違反)し、略式命令が民事係争中に出て、刑事事件の供述書を証拠として出せたのはかなり効果的だった。
ただし、このブログを見ている良い子の皆さんに気をつけてもらいたいのは、本来、民事訴訟に利用するために刑事告訴、告発をするのは道理的によくないことなのでやめましょうね。刑事告訴はあくまでも刑事告訴、侵害された法益(法律で保護する社会生活上の利益)があり、処罰を求めてするものです。
今回は処罰感情もあり、刑事でも訴えたら、時系列的にもたまたまうまく使えただけです。刑事でも民事でも徹底的に叩きのめしてやらぁ、絶対に許しまへんで!っていう人以外はおすすめしません。


争点⑴イ 実労働時間-ワンオペ日の休憩時間
・休憩時間は労働から離れることが保証されていないと休憩時間じゃないことが証明された。今回はワンオペだったけど、これはワンオペということに限らず。結構いろいろな会社で、休憩中でも事務所の中にいてね、電話きたら出てね、来客対応してねってのは暗黙で行われていると思いますので証拠残して機会があれば賃金請求しましょう。

争点⑵  役付手当の額
・役付手当の賃金規定との差額の請求認められました。
これもよくあると思います。規定では本来2万だけど、君はまだ若いからとか、能力的には物足りないけど期待を込めて役職を与えてあげただけなので1万ね!とか謎の減額された場合は請求しましょうね。

・争点⑶  弁済充当
債務の全てを消滅させるに足りない弁済は、利息、元本の順。これははっと気付いて主張してよかったです。想像ですが被告代理人も弁済してから、主張されて気付いてア然としたと思います。(普通は気づくけど)
やはり元本は債務者の利益が大きい付加金対象の債務から消滅していきますね。

争点⑷ 付加金
ガッデム!納得はいかないぜ!
労働時間が必ずしも過密じゃないって?日報のどこを見て思ったんだい?部長の労基署での供述へのその絶対の信頼は一体何なんだ?夜中まで死ぬ思いで働いて、最終的に残業代一銭も払わんうちに解雇されてんだぜ!?
たしかに和解はした。しかし起きたこと、現実は無くなったわけじゃない。和解はあくまで解決手段であって、悪質性が無になったわけじゃないだろう。(朝礼で社長に謝罪させたよね?名誉は一定の回復したよねって異論は認める)
和解したら付加金の判断に影響を及ぼすなら裁判官はその心証を開示するべきだと思う。これは騙しうちだと思う。
なんかさ、あくまで私見だけど、想像だけども、最後の弁済時の密約みたいな?司法取引みたいな?ものが裁判官と被告との間であったとしか思えない。これだけの金額を一部弁済したら、付加金の判決は出さないからね、的な。

まあ控訴しなかったんだから今さら文句やあれこれ言うのもお門違いだしこの辺にしておきますが。(言いたいことは言いきったけどね)



そして、全面勝訴なので、判決的には訴訟費用は全額被告負担となりましたよ。(弁護士費用じゃないよ。郵送代とか印紙代とか出頭費用とかの実費)

この費用についてはリアルタイムで今(今日時点)においてもも回収が続いておりまして、いろいろ書きたいことがあるのですが、それはまた後の話。おいおいやるので待っていてください。

あとね、やっぱり最大の争点だった、事業場外みなし労働時間制の適用の有無について、被告が主張を取り下げた(取り下げさせられた)ために、判断されなかったのが悔やまれる。
外回り営業社員、訪問営業においても、こういう場合には適用されないんだよっていう一つの判例を作りたかった。そのためにここまでやってきたのにね。そこは本当に骨抜きにされてしまって悔しいですね。


それではまた!

第129話 判決!

判決期日当日は一般的には誰も出席しません。判決書は当日に受け取れないし、判決理由も分からないためです。通常は、当事者が誰もいない法廷で、裁判官が主文を読み上げて終了です。

判決言い渡しが終わった頃、書記官に主文の内容を電話等で確認するそうです。

 

今回は、原告被告双方、細かい部分で金額や労働時間等の計算の誤りが、裁判官から指摘され、訂正の準備書面の陳述が必要で、午前に追加の期日が開かれ、午後に判決言い渡しとなりました。

 

主文の内容はメールで弁護士さんから報告があり、後日、判決謄本をメールでいただきました。

 

 

では、お待ちかね。

判決謄本を貼り付けておきます。

 

(当該事件・個人の特定に繋がる情報、日付、金額、証拠番号については黒塗りを施しております。別表については省略します。)

 

 

f:id:moto_shachiku:20200628114120j:plain

 

f:id:moto_shachiku:20200628114213j:plain

f:id:moto_shachiku:20200628115420j:plain

f:id:moto_shachiku:20200628115449j:plain

f:id:moto_shachiku:20200628115554j:plain

f:id:moto_shachiku:20200628115829j:plain

f:id:moto_shachiku:20200628115910j:plain

f:id:moto_shachiku:20200628120029j:plain

f:id:moto_shachiku:20200628120115j:plain

f:id:moto_shachiku:20200628120347j:plain

f:id:moto_shachiku:20200628120532j:plain

f:id:moto_shachiku:20200628120546j:plain

f:id:moto_shachiku:20200628120604j:plain

f:id:moto_shachiku:20200628120627j:plain

 

 

全面勝利と言っていいとおもいます。

唯一、付加金が全く認められなかったのが不満ではありますが。

 

判決内容についての考察は、また後日。

第128話 終結へ。最後の弁論準備手続き

そしてまた、破産申立されることなく、一月後に期日はやってくる。


以下、弁護士さんからの報告。


本日の期日について、ご報告いたします。

◎出席者
裁判官
書記官
原告代理人
被告代理人

◎書面
被告側からの準備書面いずれも陳述

◎やり取り
原告代理人今回の被告の準備書面に関し、充当は、民法通り、費用、利息、元本の充当にするべきです。それ以上に、特に反論の予定はありません。裁判所の法的判断に委ねます。

裁判官:分かりました。

裁判官→被告代理人破産申立てはいつ頃ですか?

被告代理人→裁判官:まだ不動産を売却できておりません。
※不動産には被担保債権以上の価値があり、一般債権者にも配当が見込まれるとのことです。14.6%の遅延損害金が増え続けことを防ぐために早期売却に努めているとのことです。

裁判官:弁論終結及び判決期日については、追って指定します。
破産手続開始決定が出るまでに判決を出すことが出来れば、そのまま判決を出します。
破産手続開始決定が先に出れば、判決言い渡しだけであれば出来るとも解されるが、当事者の表示や主文の問題もあり、再開して受継してもらい、判決言い渡しの予定です。その場合でも、判決内容自体は変わらないので、時間はかからないとは思われますが、管財人が追加主張したいということであれば、再開する可能性もありえます。
開始決定前に一件でも判決を出したいと考えています。そうすれば、管財人も、追加主張をしないかもしれない。

◎今後
弁論終結日と判決言い渡し日は追って指定されます。裁判所から連絡が来ましたら、皆様にご連絡いたします。
なお、判決は、皆様同時ではなく、一人ずつということになります。
裁判官が、俺さんか松田さんの判決が書きやすいようなことを言っておりましたので、まずは、俺さんか松田さんの判決が出る可能性が高いかと思います。




次回、いよいよ、判決!?